スイフトのエアコン修理

まだ肌寒い日もある4月のあたま頃のことですが、スイフトのお客様が
『エアコンがぬるい気がする』
とのことでご来店されました。


吹き出し口に手を当てると、そんなに気温も高くないのに『ぬるい』のがわかります。
さっそくエアコンゲージを装着してガス圧を測ってみると、低圧が異常に高く(5Kg/cm2)、高圧は低い(10Kg/cm2)という数値。
コンプレッサーは回っています。
これはもう、コンプレッサー内部でのリーク(もれ)をおこしている代表的な症状です。

何らかの原因(多くはコンプレッサー内部の摩耗)によって、圧縮された高圧側のガスが低圧側へ流れ込んで起こる現象です。
エアコンは高圧と低圧の差圧によって室内の熱を奪うので、現状その圧力の差が正常時より小さいため奪える熱が少ない=冷風がでないということです。
解決方法としてはコンプレッサーの交換しかありません。

その前にコンプレッサーに溜まっているコンプレッサーオイルをトレーに移してみると、オイルに黒い粉末状のものが・・・
これはコンプレッサー内側が削れた切粉(アルミ粉末)と思って間違いないです。
これをキレイに掃除しておかないと、粉末が研磨剤になって、せっかく新しく取り付けたコンプレッサーもすぐにダメにしてしまいます。
なので、今回はコンプレッサーをリビルトに交換し、ガスの通り道である配管や熱交換器内部を丁寧に洗浄するという修理をしました。

一通り作業を終えて正規の量ガスを入れると、当たり前ですがよく冷えるようになりました。

このスイフトのユーザー様は夏冬かかわらず常にエアコンONで使用されているとのことですが、気温が上がってきたここ何日かで発覚しました。
距離は12万Km。
早いと取るか、そんなものかと取るかは人それぞれですが、この15年くらい、いろいろなクルマを観察してきた者としては、早い車では5万Km位から冷えが悪くなってきます。

車種は、車重の割にパワーに余裕がない軽もしくはコンパクトカーで、運転の傾向はおとなしい方よりはやはり高回転を使ってキビキビ走られる方のほうがエアコンの冷えが悪い気がします。

思い当たる方は転ばぬ先の杖で、ワコーズのPAC+(パワーエアコンプラス)でコンプレッサーの保護をしたほうがいいかな?と思います。
と、最後は宣伝で締めたところでさようなら−

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