いつもご入庫いただいているストーリアX4ですが、昨年11月末に『3rdギヤが壊れた』とのことで緊急ドック入りとなりました。
試乗してみると、
1速『ブーン』加速
2速『ブーン』加速
3速『ブワーン』失速!!
・・・全く駆動しません。ちょっとガリガリいってます。
4th→3rdへのシフトダウンで発生したとのことです。激しく行かれてますねぇ(^^)
おそらく3rdギヤの歯が無くなってるんでしょうね。
シフト時に3rd、4thでギヤ鳴りの音は過去の試乗中に聴いてはいましたが、ここまで重度な障害が起こるとは思っていませんでした。
さて、修理法としては、
1.中古載せ替え
2.リビルト載せ替え
3.新品!載せ替え
4.現物修理
の4つです。
しかし希少車のX4用クロスミッションのこと、中古・リビルトともにあたってみますがモノがありません。っていうか、ノーマルのストーリア/デュエットのM/Tも出てきません(まあ、あっても使いませんのでだからどうしたなのですが。)
現物修理をリビルトメーカーにあたってみると、とりあえずバラして組んで30万からなんて言われてしまいます。
一応新品価格を調べたところ、44万円税別でしたが、当然のごとく生産中止になっています。
・・・ワタシが現物修理するしか無いですね。セカンドカーということもありお時間はたっぷりいただけるとのことなのでやってみようと思いますが、少量生産な上に競技参戦車両がいなくなると専用部品の生産が終わってしまっていることも考えられます。
部品がないことには修理できませんので供給具合を調べてみますと、なんと、今でもミッションの中身は揃うじゃありませんか。
しかもこの3速ギヤ、後ほど調べてわかりますがよく壊れるみたいで、対策品番で3桁単位のメーカー在庫があります。
しかし、まだバラしてはないので必要かどうかわかりませんが問い合わせた部品商の担当者が言うにはアウトプットシャフトが現状でメーカー在庫2本。
その後の生産があるかどうか、こちら側では全く不明なので急いでオーナー様に相談したところ『とりあえずおさえて!』とのこと。
その他必要部品も確定するため、さっそくバラしにかかりますが・・・
あ〜あぁ・・・見事に粉砕してますね・・・ただ、底の方に集塵用のマグネットが入ってますのであらかたの破片はそこに集中してました。
微小な金属粉なんてのはあまり無いのが救いです。
ケース本体も多少の傷のみで歪みや割れはなさそうなので再使用できそうですが、もともとシフト時に鳴ってた4速、一般的に負担の大きい2速のギヤは入れ替えて、『バラしたら換えとけ』のベアリング、シンクロナイザリングは全交換の基本方針の上、各数値を測定した結果シフトフォーク、シフトリンクユニット、数値内でしたがダメージも考えてインプットシャフトまで取り替えるようにしました。
A/Tなどよりはるかにシンプルな部品構成です。
1速、5速、リバース、ファイナルギヤ以外主要部品はほぼ全交換になってしまいますが、組み上がってやっぱりあそこがダメは許されないので仕方ないでしょう。
フロントデフ(純正でLSD内蔵です)は全バラしてみましたが、ミッション、トランスファ、デフオイルは気を使ってこまめに交換されていただけあってディスクプレートに摩耗もないキレイな状態なので洗浄のうえ再使用です。
・・・と順調に進んでいるように見せかけてますが、年末年始を挟んで車検・修理・商談の合間にやってますんでかなりのびのびになってしまってます。首をながーーーくされてお待ちいただいたことだと思います。
次回に続きます。
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