【レヴォーグ】ブッシュ交換&リジカラ取り付け

いつもご入庫ありがとうございます!!

こんにちは。すっかり間が空いてしまいましたが、元気でやってます。

記事は更新してませんがネタはそのぶん溜まってますんで、今回のは少し前の作業です。

おなじみのT様のレヴォーグですが、今回はブッシュ交換のご相談を受けました。

走行距離は6万Km程度で、国産車の場合なかなかブッシュのヘタリを指摘される方が少ないですが、欧州車の場合弱い部分のブッシュが音を出し始めてもまったく不思議ではない距離です。

もちろん今回の場合もまったく異音は出ていませんが、ブッシュのヘタリがないかといわれればそんなことはありません。

レヴォーグの場合、エンジン&ミッションマウントで4箇所、足回りに至ってはフロントはストラットなのでしれてますが、リヤはマルチリンクのため無数のブッシュが使われています。

フル交換するにはまだまだもったいないというのが正直なところですから、今回は経験上換えて効果の出やすい(=痛みやすい)ポイントをおさえてお話させてもらいました。

お話の最後にT様から『リジカラってご存知でしょうか?装着してみたいのですが・・・』とお話があり、ワタシも知ってはいましたが着けたことはなく大変興味もあったのでお話しに乗らせてもらい急遽仕入れました。

リジカラのカワイイロゴの肩にクールなSPOONの文字がイカシてます。

まず交換前の現状を知っておくため試乗をさせてもらいます。

以前にも短距離運転させていただいたのですが、今回は音震関係を診断するときに試乗するルートを中心に30分ほど乗ってみました。

きちんとした車高調とFアッパーマウントのおかげもあり非常にカチッとした乗り心地で特に不満はありませんが、強いていうならエンジン周りのざらつき感と、ギャップを踏んだあとのブルブル感は感じました。

さて、作業に入ります。冒頭の写真の通り、まずエンジンマウントのあるフロント側から交換にかかったのですが、

  • エンジンマウント全数
  • フロントロアーアームブッシュ全数
  • リジカラ(Fメンバー)

それぞれ行程の中に重なるところがあるので随時進めていきます。

当初、エンジンマウントを外すのは『エンジン吊ってすきまからマウント外して・・・』とたやすく考えていたのですが、それができるのは直列かV型のお話。

レヴォーグはもちろん水平対向4気筒。エンジン下側はエキマニ、タービン、マフラーでいっぱいの為エンジンを浮かせてもすきまはできないのでした・・・

エンジンマウントはほとんど見えません・・・

正しい手順は、マフラー・エキマニ外してエンジンメンバー外してやっとマウントが外せるのです。

逆から考えるとエンジンメンバーにロアーアームの前側が付いていますし、メンバーとボディーの間にリジカラを挟み込むので、エンジンマウント換えるなら重複作業箇所の分はロアーアームとリジカラの作業料金はお得になるということですね!(ポジティブシンキングで行きましょう。)

エキマニはターボチャージャーユニットも一体で外します。

マフラー外して、コレを外して、エンジンメンバーを外すので、冒頭の写真のようにエンジンを吊らなくちゃいけないんですね。

ちなみに修理書には約10mm釣り上げろと細かく指示があります。スバルと昔(電子化する前)の日産の修理書は親切でありがたいです。

そうすると非常にスッキリとシンプルな水平対向ユニットが丸見えになります。

吊ってるのはわかってても支えのないエンジンの真下は少しドキドキします。

ここでマウントを付け替えてしまいます。

写真でははっきりとわからないのですが実際に計測すると3〜4mmは縮んでました。

重いエンジンとミッションを支えて圧縮されていきます。

そして、メンバーに残ったフロントアームを外し、ブッシュを換えてしまいます。

GT-Sなので、アームがアルミでデカイ方のブッシュはピロボールです。ちなみにD型からは普通のブッシュにスチールのアームだそうですが・・・

そして肝心のリジカラを取り付けてメンバーを戻して締め付けます。

メンバーの穴とボルトの間には結構な余裕が作ってあります。製造誤差を吸収するためとも位置合わせを簡略化するためとも言われますし、事故後の修復具合まで考えていて、アライメントの最終調整に使うんだと言う人もいてホントのところは知らないのですが、ボルト周辺に隙間があるよりきちっと詰まっている方が剛性は上がりそうですよね。

こんな感じに結構メンバーの穴はデカイんです。

リジカラについてのブログを読むとプラシーボだとかボルトが確実にしまっていればメンバーは動くはずないから取り付けによる効果はないとの懐疑派も多数見かけますが、実際に激しく走るとカプチーノではメンバー取り付けボルトは緩んでしまいます。それだけボディーがヤワなんでしょうけど、取り付け点が変位しているという証拠だと思うんですよね。

取付点を高剛性化するという観点からだけみてもリジカラは十分効果はあるとワタシは思います。

メンバー上にはさんで、ボルトにもはめて締め付けると隙間がなくなります

リヤはトレーリングアームの前側だけ換えましたけど、ここもメーカー問わず結構痛みが激しい部分です。

リヤのリジカラはメンバーを浮かせるだけにして挟み込みました。(本来はそうやって取り付ければいいんです)

リヤまわりがカチッとすると気持ちよく旋回できますよね。

組付け後はメンバー位置も動かし、ブッシュも換えたということで4輪アライメントを合わせてもらい(※外注です)試乗してみるとギャップ通過時のブルブル感は消え、『ドスッ』という一回でボディー全体を使って吸収してしまうかのような挙動に変わりエンジンのざらつき感も伝わってこなくなりました。

お渡し後にT様からも同様の感想をメールでいただいたのでワタシの思い込みではなく実際に改善できたのだと思います。

惜しむらくはリジカラとブッシュのどちらがどのくらいの効果を上げたのか完全には切り分け出来ないところですがまたいつかご報告できればと思います。

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