暑い真夏ですが、今回はさむ〜い真冬の作業の思い出からです。
お客様が、『エアコンの温度が寒い方から温かい方へ換えられない』
とのことで調べたところ、温度調整ノブを回してもワイヤがエアコンユニット側で『ふにゃん』と曲がってエアコン側の温度調整フラップが動かないんです。
車のエアコンはヒーターを通った暖かい風とクーラー側の冷たい風を混ぜて温度を調整しているんですが、その割合を決めるフラップが何らかの原因で動きが渋くなってワイヤーが曲がってしまったものと思われます。
こうなるともうエアコンユニットを分解してみないことにはわかりません。
ダッシュを外してばらばらにした最後ですから大変ですが、ほとんどの車はエアコンユニットを外すにはこうするしかありません。
やっと取り出せましたが、ここからが本番。
バラします。
上の灰色の部分がクーラー部分です。
その上の円弧部が先程”フラップ”と言っていたエアミックスドアという部分です。
ヒーターは先に外しています。
矢印の裏がレールになっていて、レール内をフラップの端が動いて行きますが、レール内の汚れや素材が経年で粘りだしたりすると動きが重くなり、今回は力が逃げやすいワイヤー部分で吸収したので曲がりとなって現われた感じですね。
今回はフラップとは言いますがスライドドアという感じのものですが、ほんとに板状のドアのものもあります。
以前はドアの軸部分が片方折れてしまい切り替えできなくなったものも見ました。
気密性を上げていくと吹き出し風量は増えて効率は上がりますが、ある程度ガタの多い昔のほうがこういうトラブルは起きにくかったところですね。
このあともちろんワイヤーも交換して組み上げ、お渡しとなりました。
夏も冬もエアコンが効かないのは困りものですね。
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