『デフのあたりからオイル漏れだと思うんですけど・・・』
と、お電話頂いたのですがご来店いただいたところでなにか違和感が・・・
デフオイルにしては滴りがシャバシャバしすぎなのでおもむろにリフトアップして下から眺めます。
『ガソリン漏れですね!』
どこから漏れてるのか・・・と見てみるとガソリンタンクの何もない表面から湧いています。
なんでも、以前燃料ポンプを交換することがあってタンクの中がサビサビなのは以前から知っているとのことです。
しかしそのサビが穴があくまで成長するとはなかなかなものです。
さて、カプチーノの燃料タンクは全容量28Lと軽四輪としても非常に小さい部類なのでどこにでも入りそうと思いがちですが、シートの後ろ・リヤサスの上というスペースに押し込められているのでタンクを下ろすにはシート後ろの内装を外し、タンクの配線・配管を処理し、サスペンションはメンバーごと外してタンクを下ろすようになります。
サスペンションメンバーを外したのが上の写真です。
緑で囲ったところが燃料タンクです。
今回は良品中古タンクが見つかり、フューエルセンダゲージ(燃料計のセンサー)はついていたのですがポンプはありません。
ですからフューエルタンク、フューエルポンプ、フューエルフィルタ、それとタンク周りのフューエルホースを換えることになります。
え?サビに浸かってたポンプは新たなサビの原因ですから交換しなくてはいけませんよ。
タンク上のホースは降ろしたときしか換えられないのでこの際換えておきましょう。
燃料も2/3は残っていましたがタンクの取り外し前に上の蓋(燃料ポンプの取り付け穴)から抜き取りました。
これももったいないけど廃棄ですね。
タンクまで外してみるとシート後ろのボディパネルが丸見えになります。
このあたりの腐食は大丈夫そうです。
気になる部分はシャーシブラックを追加で塗布します。
新たにつけるタンクも中古なので再塗装しておきます。
乾いたところでタンク上のホースなど組み替えて、燃料ポンプを組み付けます。
そういえばこのホース類、曲がりなどを整形したホースはとっくに製造廃止で60cm長のホースを切って使うようになっており、太さに応じて3種類必要です。
オーダー時に何本必要なのか考えますが、タンク上からフューエルフィルタ周りのボディ後半部は元のホースに合わせてきっちり切れば、それぞれ1本ずつ取り寄せておけば足りますよ。
さて折り返し点は過ぎました。
あとは積んでいくだけです。
特に注意点はありませんが、先程のセパレータ周りは積んでしまうとさわれませんよ。
ホースバンドなどきちんと止まっているか積む前によく確認しましょうね。
各部締め付けを確認し、燃料満タン!
漏れもなく、燃料計もMAXまで上がります。
フューエルフィルタも交換しましたがサビ入燃料でしばらく走っていたのでFUEL1を1本添加しておきます。
エンジン始動してみましたが初期の始動性があまり良くないし、なんとなく2500rpmあたりで息継ぎします。
なんかバキューム配管をつなぎ間違えたときの症状にも似ていたので入れ替わっているところがないかワタシのと見比べましたが間違いはありませんでした。
しかし40Kmほど試乗点検して見たところだんだん調子が上がってきました。
いつまでもワタシが乗っているわけにもいきませんので一旦ここでお渡しです。
排ガスなどまだ濃いめですが、FUEL1入燃料を使い切った頃にどう変わっているでしょうか?
ある程度経ったらまたお聞きしてみたいと思います。
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