幅広くなる前(と言っても3ナンバーですが)最後のレガシィB4。個人的にもすっきりしていて好きな車です。
しかもこの個体は珍しく2L NA、MTという通好みな1台です。
比較的軽量で『スッ』と走ってくれますね。
その軽快な加速が、『2000回転くらいから加速が鈍いときがある』とのことでお電話、入庫予約を頂きました。
いざご入庫いただくと、『今日はほぼ症状が出ないのでわかってもらえるかどうか・・・』とのことです。
安心してください!よくあることです。
なぜか入庫すると症状が出てないことってよくあるんですよね。音とかは特にそうです。
だがしかし、今回は加速不良。
お話からすると負荷が高いときに症状が出るはず。
さっそく10分ほど走ってテストコースのヒルクライムへ。
ハーフスロットル程度で『1.2.3』とシフトアップしたいのですが2000〜2500rpmの加速が非常に鈍いです。
ちょうど3rd40~50Km/hくらいで使用したい回転域なので、上り坂だとスピードの維持ができなく非常に走りにくいです。
現象を体感してしまうと低負荷である平地でもずっと症状が安定して出ているのがわかるようになります。
さて、まず何が悪いのか見当をつけるのですが、昔のニッサンのEGI(ECCS)システムだとO2センサー不良でちょうど2000rpmくらいで引っかかりが出ます。
スバルもその昔ニッサングループだった頃があり、トヨタ系に入る直前までその名残を引きずっていたので今回もO2センサー系統かと思い、A/Fセンサー、O2センサー共にカプラーを外して試走したりしたのですがどうも変化がなくコレではなさそうです。
やっぱり当てずっぽうは良くないので診断機でリアルタイムの数値を見ていきます。
まあ、コレは停車中ですがちょっと薄めに制御しています。
下の方のリヤO2センサー電圧値も0.825Vとそれでも燃料が濃いことを示しています。
走行中もどうも数値のフレがおかしい気がします。
基本的に濃い。特に問題の回転域は全力で燃料を絞りにかかってくる。
でもO2センサーを外していても基本的に症状は変わらない。
ということはO2センサーは結果の数値を正しく表示しているだけで壊れていないとすれば・・・
吸気側の問題でしょう。
基本濃いのだから2次エアの吸い込みは考えなくていいし、点火不良の感じもないのであと濃いくなる原因はエアフロセンサーが一番怪しいのかな?
とりあえず外して冷めてからパーツクリーナーで優しく洗浄してみます。
試走してみます。
・・・はい直ったー。
しつこく試走してみても症状は出ません。
中間トルクが自然に豊富でいいエンジンですね。
撮り忘れてますけど、数値もほぼ0中心に+やーを行ったり来たりで正常値に戻りました。
調子を崩して清掃したエアフロは壊れる一歩手前なので新品に交換します。
このあとは停止に向けての減速後、回転数が落ち込みすぎるのでスロットルバルブを清掃してリセットです。
ワタシもこの世代のEJ20NAハイパワーバージョンは、ほぼはじめて乗らせてもらったのですが回転数の落ち込みもなくなり、NAらしくキレイに吹け上がる素性の良さを体験できました。
純正ビル脚ですが、NA用は硬さもなくしなやかなんですね。
それともBL5のボディ剛性が高くて硬さを感じないのか。
オーナー様談『不人気グレードで1年でなくなりました』とのことですが、大人のスポーツセダンの最適解のひとつかも?と思いますよ。
また何かありましたらお気軽にご相談ください。
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