先日ご入庫いただいたFさまのIQですが、インテリアのモディファイをご相談いただいていました。
フロアコンソールアッパー、センタークラスターパネルをカーボン風にし、フロアコンソールロアはダッシュ下廻りのサンドベージュに塗装というものです。
カーボン風といえば水転写とかカーボン風カッティングシートとかありますが、質感で言えば最近のカッティングシートは進化度合いがすごいのでカーボン風シート一択でしょう。
はじめは塗装以外の部分は外注させてもらう予定でしたがなかなか条件が合わず『ワタシがやってみますがよろしいですか?』と申し出たところ『いいですよ!』と快諾いただきました。
以前は外装パーツに貼り込みしてみたり内装パネルに貼ってみたりとしていましたがしばらくぶりですし、ごく最近の薄手のシートは未経験なので何種類か取り寄せて試したりしてブラック艶ありカーボン柄の表面コーティングなしタイプにさせてもらいました。
コンソール形状が複雑なタイプのため1枚で貼れなく切り替えが必要になると思いますが、表面にコーティングがあると(通販で5Dとかの表記があるツヤっとしたタイプです)つないだところがとても目立ってしますのですし、この塊がつやっつやだと存在感がでかすぎるかな・・・と。
さて、施工の目処もたったのでご入庫いただきます。
まずははじめにすべてのパーツを塗装します。
『・・・えっ?』
と思いますよね。
『カーボンシート巻くのになんで塗装すんの?』
って。
内装パーツにはさまざまな模様・柄が『型押し』されてますよね。
カーボンシートは薄いのでそのまま貼ると施工面のシボ模様などが表面に浮きでてしまいますから、塗装でその柄を埋めて消してしまうのです。
センターコンソールのロアは他のパーツをもとに調色します。
内装パーツは着色樹脂の艶なしなのですが艶なし塗装は擦れが目立つので、半ツヤくらいにしておきます。
こことシフトゲートはカーボン巻かないので完全に塗装です。もちろんセンターコンソールロアパーツのシボ模様はそのまま活かします。
さて、最初に巻くのは比較的平面なシフトゲート周りのアッパーデッキです。
分割するほどではないけれど1枚で貼るには周辺はラウンドしているため熱をくわえてじわっと伸ばしたり収縮させたりは必要です。
しかしここはまだ序の口です。
2番めに貼ったエアコン操作パネル。
単純な形状に見えますが、ラウンド面にダイヤルが2個配置されそこに向かって台座が盛り上がる。
コレが大変。1枚貼り、分割貼りそして貼り張りと何度か試行錯誤してやっと浮きもなく貼れました。
そして、アッパーのロア(ややこしいですが、スイッチホールが4個ある部分ですね)
ここは複雑な形状なのでもう1枚貼りはムリですから端から分割貼りすることにし、どこで切り替えるか、カーボン柄をいかに合わせるかを考えながら貼っていきますが辻褄の合わないところがどうしても出るのですが目立たないところに回せるようになんとかできたかなと。
さあ、どうでしょう!できましたよ!
ご指定のパターン、高級感もあってバッチリですね。
シフトゲートは上のエアコンパネルと同じシルバーの仕上げです。
カーボンシートのつながりは・・・
試行錯誤のほか、他車の作業も立込んでしまいお預かりが伸びてしまいましたが、仕上がりに妥協なく万全の仕上がりとなりました。
今回調べてみたところ、最近のカッティングシート、カーボン柄以外にもさまざまな色、柄ものがありますね。
久々にまたいろいろやってみたくなりましたねぇ。
コメント